項目 |
内容 |
DCC動作電圧 | 7V - 27V (絶対定格 27V) |
外部入力電圧 | DC 0V-20V(絶対定格25V) 極性逆接続保護 |
出力電流 | 各出力 連続 1A 瞬間2A(1sec以内) 合計出力 5A以内 ※連続出力は、放熱無限大の条件です。 |
アドレス設定 | 1 - 511 |
プログラミングモード | 全プログラミングモード対応 及び独自拡張プログラミング方式 |
CV値リセット | CV520(CV8)=103の書き込みで出荷時状態にリセット |
動作温度 | -30℃〜75℃ |
実質的な出力可能電流は、放熱状況に依存します。一般仕様のデータはあくまでも、理想的なデータです。
出力ドライバICには、熱遮断回路が組み込まれていますが、それに依存すべきではありません。
DA1の実機上の表面温度を測定したので参考にしてください。
測定には、抵抗負荷をつなぎ電流とICの表面温度を測定しました
連続電流 |
状況 |
0.5A | 約57℃で安定 |
0.6A | 約65℃で安定 |
0.7A | 約70℃で安定 |
1A | 約30秒で75℃を超えさらに上昇をつづける。 |
DA1のファンクションは、次のようなモータードライバーで構成されています。各出力は、OUTA,OUTBで構成されます。
初期状態は、ポイント転換用にセットされています。日本製の2線式で、コイルの極性を換えて転換させる方式のものに対応します。海外で多く見られる3線式には使用できません。
DA1のファンクションは、モータドライバーを使っているために、OUTA,OUTB共にONという操作は不可能ですが、極性の転換できる出力として使用できます。また、PWM制御も行っているので、粒度は荒いですが、白熱灯の明るさを調整したり、モータのスピードを調節することも可能です。LEDでは、点滅しているように見えるかもしれません。また、拡張効果も用意していて、踏み切りのランプの表現や、灯台の明かりの表現、暖炉の表現なども可能となっています。
F1-F4とCV設定の関係は以下のとおり
F1 |
CV515 | タイマー設定 |
CV545 | FX設定 | |
CV549 | PWM設定 | |
CV553 | FXレート設定 | |
F2 |
CV516 | タイマー設定 |
CV546 | FX設定 | |
CV550 | PWM設定 | |
CV554 | FXレート設定 | |
F3 |
CV517 | タイマー設定 |
CV547 | FX設定 | |
CV551 | PWM設定 | |
CV555 | FXレート設定 | |
F4 |
CV518 | タイマー設定 |
CV548 | FX設定 | |
CV552 | PWM設定 | |
CV556 | FXレート設定 |
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。0で連続モード、それ以外は、1単位約100msecで、連続モード以外では時間が経過すると、ファンクションは、OFFとなります。タイマーは約0.1秒から25.5秒まで設定できます。
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。
ビット位置 | 機能名 | 仕様 |
BIT7 | ディレクション(DIR) | OUTAとOUTBの指令を交換します OUTA -> OUTB ,OUTB -> OUTA |
BIT6 | リトリガ(Retriger) | タイマーを使用しているときに、延長されます。 |
BIT5 | フラッシュ(Flash) | 点滅します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT4 | オルタネート(Alternate) | 極性が切り替わりながら交互に点滅します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT3 | フリッカ(flicker) | ランダムに明滅します(たとえば炎の表現に有効です) FXレートで明滅の速度を調節できます。 |
BIT2 | ビーコン(beacon) | 灯台の灯のように、回転しているようなイメージを表現します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT1 | ダブルストロボ(double strobe) | "---**-------**---"のように間をおきながら、2回づつ点滅します FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT0 | ストロボ(strobe) | "---*-------*---"のように点滅します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 ※フラッシュでは、等間隔に点滅するのに対し、ストロボでは |
BIT0-5は、同時に2つ以上選択してはいけません。 |
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。PWM周波数は約100Hzでデューティー比を 0-255の範囲で変更します。
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。レートタイミングは、1単位で約10msecです。
ビット位置 | 機能名 | 仕様 |
BIT7: F4の設定 BIT6: F3の設定 BIT5: F2の設定 BIT4: F1の設定 |
ラッチ(Latch) | OFF命令は無視されます。 ※一般的なコマンドステーションでは非常に重要なので参照してください |
BIT3: F4の設定 BIT2: F3の設定 BIT1: F2の設定 BIT0: F1の設定 |
トグル(Toggle) | OUTBのON指令で OUTBをON OUTAのON指令でOUTBをOFF ※Latchと組合わせて使います |
ラッチモードは、F1-F4に対して設定するもので CV573で設定します。このラッチの概念は重要なので気をつけてください。
一般的なコマンドステーションでは、ポイント切替機能に特化していて、定位/反位の制御のみになっています。
アクセサリデコーダでは、基本は、F1-F4各々に2つの出力が定義されています。各々OUTA,OUTBとすると。
OUTA on/off
OUTB on/off
となり、2つのFXがあるような形になっています。したがって、4FXアクセサリーデコーダには潜在的には、8FX分あることになりますが、実際には、OUTA/OUTBはペアーで使うことを想定しています。
コマンドステーションによってはアクセサリーデコーダの操作方法は、2通りになります。
反位(Thrown)ボタンを押すと、OUTA =on 指令をおくり、
離すと off 指令を送ります。
定位(Closed)ボタンを押すと、OUTB=on 指令をおくり、 離すと off 指令を送ります
反位(Thrown)ボタンを押すと、OUTA =on 指令をおくり、
一定時間後 off 指令を送ります。
定位(Closed)ボタンを押すと、OUTB=on 指令をおくり、
一定時間後 off 指令を送ります。
1..のタイプのコマンドステーションでは、ボタンを押しつづけることで例えば、アクセサリー上でクラクションを鳴らしたりといった押しボタンのような、FX操作は可能ですが、駅の照明を点灯するなどのいわゆる、スイッチ操作はできません。ボタンを離すと消えてしまいますから。。。
2.のタイプのコマンドステーションでは、ボタンを押しつづけていても、自動的に offにされてしまうので、ポイント操作しか不可能になっています。
そこで、DA1では、Latchモード、Toggleモードを導入しました。
Latchモードでトグルモードにしたときには。
OUTB=on 定位(Closed)ボタンを "onスイッチ", OUTA=on
反位(Thrown)を "offスイッチ"、として取り扱います。原理としては、off
指令を無視し、OUTA=onを off
指令として代替することです。トグル設定をすることを忘れないでください。これによって、1,2タイプのコマンドステーションでFX操作が可能となります。
つまり、Latchモードにしないと、DA1では、ポイント操作しかできないということになります。
DA1では、全てのアクセサリーデコーダプログラミング方式に対応しています。
しかし注意していただきたいのは、実はほとんどのアクセサリデコーダはアクセサリプログラミングモードには対応していません。車載デコーダのCV値はCV1〜ですが、アクセサリデコーダではCV513〜で始まります。NMRAでは互換モードが同時に規定されていて、車載デコーダと同様にCV1〜に読み替えてプログラミングすることを許しています。DA1では、どちらのモードにも対応していて、初期設定は互換モードに設定されていますが、CV29を設定してアクセサリデコーダ正式モードに変更してしまうと、一般的なコマンドステーションでは再設定できなくなってしまうので注意してください。
(※DirectModeでCV8=103によって初期化することは可能です。)
アクセサリデコーダプログラミングモードには、車載デコーダと同様にOPSモードもありますが、残念ながらこのコントロール信号に対応したコマンドステーションもほとんどありません。車載デコーダとアクセサリデコーダでは、OPS信号も異なります。そもそも、車載デコーダのアドレス”1”とアクセサリデコーダのアドレス"1"は全く異なるDCC信号です。DP1では、勿論この信号を送出することができます。
DA1では、このOPSモードに関して、NMRA規格を逸脱しますが、通常のコマンドステーションで取り扱えるように拡張しております。デフォルトの互換モードの状態で、PGMスイッチをONにした場合に限り、車載デコーダのOPSモードに対応します。
DA1では、プログラミング手段としていくつかの方法があります。
1..単独で車載デコーダと同様にプログラミング。
2.配線済みの状態で、SVCモードプログラミング。1.と、この場合は、DA1のPGMスイッチをONにしたものだけが有効です。また、複数のアクセサリデコーダが接続されている場合、コマンドステーションによっては出力不足でプログラミングに失敗する場合があります。
3.OPSモードプログラミング。レイアウト上のDCC回路に直接流し込みます。ただし、この場合は、CVの読み出しは、できません。DP1を使った場合でも、読み出しに対する保証はできません。
※CV番号でカッコの中の数字は互換モード時のCV番号です。
一般的なコマンドステーションは正式なCV番号に対応していませんので、出荷時はこの互換モードに設定しています。
CV | 説明 | デフォルト | R/W | |
CV513(1) |
アクセサリ下位アドレス |
1 (0-63) | R/W | |
CV515(3) | F1動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV516(4) | F2動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV517(5) | F3動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV518(6) | F4動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV519(7) | 製造会社バージョン番号 | 16 | R | |
CV520(8) | 製造会社ID | 103(SNJPN) ※103を書き込んだ場合には、すべてのCV値をデフォルト値にリセットします。 |
R (W) | |
CV521(9) | アクセサリ上位アドレス (アクセサリアドレス=CV521*64 + CV513) |
0 (0-7) | R/W | |
CV541(29) | Configurations supported
|
0b.0000.0000 | R/W | |
BIT7 | 0: 互換モード 1:アクセサリモード |
0 | R/W | |
BIT6 | 0:デコーダアドレスモード 1:出力アドレスモード |
0 | R | |
BIT5 | 0: 一般アクセサリデコーダ 1: 拡張アクセサリデコーダ |
0 | R | |
BIT0-4 | NMRA予約 | 0 | R | |
CV545(33) | F1のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
BIT7 | ディレクション(DIR) | 0 | R/W | |
BIT6 | リトリガ(Retriger) | 0 | R/W | |
BIT5 | フラッシュ(Flash) | 0 | R/W | |
BIT4 | オルタネート(Alternate) | 0 | R/W | |
BIT3 | フリッカ(flicker) | 0 | R/W | |
BIT2 | ビーコン(beacon) | 0 | R/W | |
BIT1 | ダブルストロボ(double strobe) | 0 | R/W | |
BIT0 | ストロボ(strobe) | 0 | R/W | |
CV546(34) | F2のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
CV547(35) | F3のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
CV548(36) | F4のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
CV549(37) | F1のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV550(38) | F2のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV551(39) | F3のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV552(40) | F4のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV553(41) | F1のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV554(42) | F2のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV555(43) | F3のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV556(44) | F4のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV561(49) | Product NO | 96 (=DA1) | R | |
CV573(61) | ラッチ、トグル設定 | 0 | R/W | |
BIT7,6,5,4 | ラッチ (F4,F3,F2,.F1) | 0 | R/W | |
BIT3,2,1,0 | トグル (F4,F3,F2,.F1) | 0 | R/W |
アクセサリーデコーダは、通常のデコーダアドレスモードでは、1-511のアドレスで管理しますが、一般的なコマンドステーションから使用する場合は、SW番号といって、各出力に対応した番号を直接使用します。このために、このSW番号とアドレスの対応表が必要です。また、アドレス番号自体も、CV513(1),CV521(9)に分けて格納されているので、計算が意外と面倒なので一覧表を用意しました。
項番 | テスト項目 | NMRA規定値 | 実測値 |
結果 |
1 | "1" BIT MARGIN |
52 <- ->64 (usec) |
41 <- -> 66 |
合格 |
2 | "1" BIT DUTY |
64:41(39.0%) - 41:67(62.0%) |
合格 | |
3 | "0" BIT MARGIN |
90 <- ->10000 (usec) |
81 <- ->12009 |
合格 |
4 | BAD ADDRESS | 合格 | ||
5 | BAD BIT | 合格 | ||
6 | ALL ADDRESS |
1 <- -> 511 |
合格 | |
7 | CV Program | Paged Mode ->OK Direct Mode ->OK OPS Mode ->OK |
合格 | |