DA1.5 (アクセサリデコーダ) 2007/04/15 更新
(寸法74*64mm)
※製品には、配線材、DCアダプター等の電源を含みません。
旧バージョンはこちら
外部電源のバス接続
DCCと外部電源との完全絶縁
両極性ポイント駆動が可能
4ch出力独立アドレス設定
日本製の多くのポイントは、2線式のもので、極性を換えることによって転換させます。それに対し海外のものは転換用のコイルが2つあって(3線式)転換する側の電磁石を作動されるものがほとんどです。このため、海外の多くのアクセサリーデコーダでは、専用のアタッチメントが必要になるなどコスト的に不利になっています。(※逆に3線式には使えません)
ストールモータ駆動可能(※適切な抵抗を直列に挿入する必要があります。PWMを使うと振動します)
レマコ社のポイントモーター駆動可能(※PWMで速度も調整できます)
外部電源、12V-20VのDCアダプタが必ず必要です。
以外に知られていないのが、ポイント作動時における電圧ドロップ問題です。電磁石で瞬時に転換させるタイプのポイントは瞬間的に大電流を要求します。低出力のコマンドステーションや線路電圧降下が多い場合には、走行中の車輌を一瞬停止させてしまうケースもあります。
そのため、多くのアクセサリデコーダでは外部電源の使用を推奨しています。しかしここに大きな落とし穴があります。
ポイント転換用としてデコーダを使う場合、実際に電力を必要なのは転換時の一瞬だけです。したがって、たとえ数100個レイアウト上にポイントを配置したとしても、現実問題として数個分のポイントを同時に駆動できる電源があれば良いことになります。
この場合、外部電源を並列にバス接続して使用したいと考えるのはごく自然の成り行きでしょう。そのとき、何も考えずにそのように配線した場合、GNDショートの問題が起こりえます。アクセサリーデコーダのDCC入力は単独で使用する場合には、極性の問題は起きませんが、外部電源を共用した場合には、DCC入力側も極性を合わせなければなりません。そうしないと内部回路側でショートしてしまうわけです。
このようなトラブルは解決がなかなか困難であります。また、日本ではお座敷運転が多いため、配線の度にいちいち極性に気を使うことはストレスになります。
DA1では、これらのことを考慮して、外部電源を必須にして、デコーダ本体と出力素子を電気的に完全に絶縁することにしました。したがって、外部電源なしに使用することはできませんが、複数のDA1で電源を共用することは何の問題もありません。
DA1は、ポイント駆動のほかに、ランプをいろんな効果で使用することができます。
踏み切りランプ
単純点滅
灯台のランプ
ストロボ効果
炎の効果
DA1は、NMRA規格のアクセサリデコーダですから、全てのプログラミングモードに対応しています。
OPSでリモートプログラミングが可能。
出荷時は、互換モードに設定しているので、車載デコーダと同様にプログラミング可能。
項目 |
内容 |
DCC動作電圧 | 7V - 27V (絶対定格 27V) |
外部入力電圧 | DC 0V-20V(絶対定格25V) 極性逆接続保護 |
出力電流 | 各出力 連続 1A 瞬間2A(1sec以内) 合計出力 5A以内 ※連続出力は、放熱無限大の条件です。 |
アドレス設定 | 1-2044 1ch/4がデコーダアドレスです。 残り3つも別途アドレス設定が必要です。 |
プログラミングモード | 全プログラミングモード対応 及び独自拡張プログラミング方式 |
CV値リセット | CV520(CV8)=103の書き込みで出荷時状態にリセット |
動作温度 | -30℃〜75℃ |
実質的な出力可能電流は、放熱状況に依存します。一般仕様のデータはあくまでも、理想的なデータです。
出力ドライバICには、熱遮断回路が組み込まれていますが、それに依存すべきではありません。
DA1の実機上の表面温度を測定したので参考にしてください。
測定には、抵抗負荷をつなぎ電流とICの表面温度を測定しました
連続電流 |
状況 |
0.5A | 約57℃で安定 |
0.6A | 約65℃で安定 |
0.7A | 約70℃で安定 |
1A | 約30秒で75℃を超えさらに上昇をつづける。 |
DA1のファンクションは、次のようなモータードライバーで構成されています。各出力は、OUTA,OUTBで構成されます。
初期状態は、ポイント転換用にセットされています。日本製の2線式で、コイルの極性を換えて転換させる方式のものに対応します。海外で多く見られる3線式には使用できません。
DA1のファンクションは、モータドライバーを使っているために、OUTA,OUTB共にONという操作は不可能ですが、極性の転換できる出力として使用できます。また、PWM制御も行っているので、粒度は荒いですが、白熱灯の明るさを調整したり、モータのスピードを調節することも可能です。LEDでは、点滅しているように見えるかもしれません。また、拡張効果も用意していて、踏み切りのランプの表現や、灯台の明かりの表現、暖炉の表現なども可能となっています。
F1-F4とCV設定の関係は以下のとおり
F1 |
CV515 | タイマー設定 |
CV545 | FX設定 | |
CV549 | PWM設定 | |
CV553 | FXレート設定 | |
F2 |
CV516 | タイマー設定 |
CV546 | FX設定 | |
CV550 | PWM設定 | |
CV554 | FXレート設定 | |
F3 |
CV517 | タイマー設定 |
CV547 | FX設定 | |
CV551 | PWM設定 | |
CV555 | FXレート設定 | |
F4 |
CV518 | タイマー設定 |
CV548 | FX設定 | |
CV552 | PWM設定 | |
CV556 | FXレート設定 |
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。0で連続モード、それ以外は、1単位約100msecで、連続モード以外では時間が経過すると、ファンクションは、OFFとなります。タイマーは約0.1秒から25.5秒まで設定できます。
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。
ビット位置 | 機能名 | 仕様 |
BIT7 | ディレクション(DIR) | OUTAとOUTBの指令を交換します OUTA -> OUTB ,OUTB -> OUTA |
BIT6 | リトリガ(Retriger) | タイマーを使用しているときに、延長されます。 |
BIT5 | フラッシュ(Flash) | 点滅します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT4 | オルタネート(Alternate) | 極性が切り替わりながら交互に点滅します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT3 | フリッカ(flicker) | ランダムに明滅します(たとえば炎の表現に有効です) FXレートで明滅の速度を調節できます。 |
BIT2 | ビーコン(beacon) | 灯台の灯のように、回転しているようなイメージを表現します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT1 | ダブルストロボ(double strobe) | "---**-------**---"のように間をおきながら、2回づつ点滅します FXレートで点滅の速度を調節できます。 |
BIT0 | ストロボ(strobe) | "---*-------*---"のように点滅します。 FXレートで点滅の速度を調節できます。 ※フラッシュでは、等間隔に点滅するのに対し、ストロボでは |
BIT0-5は、同時に2つ以上選択してはいけません。 |
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。PWM周波数は約100Hzでデューティー比を 0-255の範囲で変更します。
各CVは連続して、F1-F4に対応しています。レートタイミングは、1単位で約10msecです。
ビット位置 | 機能名 | 仕様 |
BIT7: F4の設定 BIT6: F3の設定 BIT5: F2の設定 BIT4: F1の設定 |
ラッチ(Latch) | OFF命令は無視されます。 ※一般的なコマンドステーションでは非常に重要なので参照してください |
BIT3: F4の設定 BIT2: F3の設定 BIT1: F2の設定 BIT0: F1の設定 |
トグル(Toggle) | OUTBのON指令で OUTBをON OUTAのON指令でOUTBをOFF ※Latchと組合わせて使います |
ラッチモードは、F1-F4に対して設定するもので CV573(61)で設定します。このラッチの概念は重要なので気をつけてください。
一般的なコマンドステーションでは、ポイント切替機能に特化していて、定位/反位の制御のみになっています。
アクセサリデコーダでは、基本は、F1-F4各々に2つの出力が定義されています。各々OUTA,OUTBとすると。
OUTA on/off
OUTB on/off
となり、2つのFXがあるような形になっています。したがって、4FXアクセサリーデコーダには潜在的には、8FX分あることになりますが、実際には、OUTA/OUTBはペアーで使うことを想定しています。
コマンドステーションによってはアクセサリーデコーダの操作方法は、2通りになります。
反位(Thrown)ボタンを押すと、OUTA =on 指令をおくり、
離すと off 指令を送ります。
定位(Closed)ボタンを押すと、OUTB=on 指令をおくり、
離すと off 指令を送ります
反位(Thrown)ボタンを押すと、OUTA =on 指令をおくり、
一定時間後 off 指令を送ります。
定位(Closed)ボタンを押すと、OUTB=on 指令をおくり、
一定時間後 off 指令を送ります。
1..のタイプのコマンドステーションでは、ボタンを押しつづけることで例えば、アクセサリー上でクラクションを鳴らしたりといった押しボタンのような、FX操作は可能ですが、駅の照明を点灯するなどのいわゆる、スイッチ操作はできません。ボタンを離すと消えてしまいますから。。。
2.のタイプのコマンドステーションでは、ボタンを押しつづけていても、自動的に offにされてしまうので、ポイント操作しか不可能になっています。
そこで、DA1では、Latchモード、Toggleモードを導入しました。
Latchモードでトグルモードにしたときには。
OUTB=on 定位(Closed)ボタンを "onスイッチ", OUTA=on
反位(Thrown)を "offスイッチ"、として取り扱います。原理としては、off
指令を無視し、OUTA=onを off
指令として代替することです。トグル設定をすることを忘れないでください。これによって、1,2タイプのコマンドステーションでFX操作が可能となります。
つまり、Latchモードにしないと、DA1では、ポイント操作しかできないということになります。
連続モード時に限って、状態記憶の設定をすることができます。この設定を行った場合、電源を一旦切断しても、元の状態で動くことが可能です。レイアウト上のランプその他を使っている場合は、積極的に使用すると便利です。また、Tortoiseスイッチの様にストールモーター式の場合には、必須の機能です。
DA1では、全てのアクセサリーデコーダプログラミング方式に対応しています。
アクセサリデコーダCVプログラミング仕様をご参照ください。
※CV番号でカッコの中の数字は互換モード時のCV番号です。
一般的なコマンドステーションは正式なCV番号に対応していませんので、出荷時はこの互換モードに設定しています。
CV | 説明 | デフォルト | R/W | |
CV513(1) |
アクセサリ下位アドレス |
1(0-255) | R/W | |
CV515(3) | F1動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV516(4) | F2動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV517(5) | F3動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV518(6) | F4動作時間 (*100msec、0で連続モード) | 2 | R/W | |
CV519(7) | 製造会社バージョン番号 | 16 | R | |
CV520(8) | 製造会社ID | 103(SNJPN)
※103を書き込んだ場合には、すべてのCV値をデフォルト値にリセットします。 |
R (W) | |
CV521(9) | アクセサリ上位アドレス (アクセサリアドレス=CV521*64 + CV513) |
0 (0-7) | R/W | |
CV541(29) | Configurations supported | 0b.0100.0000 | R/W | |
BIT7 | 0: 互換モード 1:アクセサリモード |
0 | R/W | |
BIT6 | 0:デコーダアドレスモード 1:出力アドレスモード |
1 | R | |
BIT5 | 0: 一般アクセサリデコーダ 1: 拡張アクセサリデコーダ |
0 | R | |
BIT0-4 | NMRA予約 | 0 | R | |
CV545(33) | F1のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
BIT7 | ディレクション(DIR) | 0 | R/W | |
BIT6 | リトリガ(Retriger) | 0 | R/W | |
BIT5 | フラッシュ(Flash) | 0 | R/W | |
BIT4 | オルタネート(Alternate) | 0 | R/W | |
BIT3 | フリッカ(flicker) | 0 | R/W | |
BIT2 | ビーコン(beacon) | 0 | R/W | |
BIT1 | ダブルストロボ(double strobe) | 0 | R/W | |
BIT0 | ストロボ(strobe) | 0 | R/W | |
CV546(34) | F2のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
CV547(35) | F3のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
CV548(36) | F4のFX設定 | 0b.0000.0000 | R/W | |
CV549(37) | F1のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV550(38) | F2のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV551(39) | F3のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV552(40) | F4のPWM設定 | 255 | R/W | |
CV553(41) | F1のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV554(42) | F2のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV555(43) | F3のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV556(44) | F4のFXレート (*10msec) | 2 | R/W | |
CV561(49) | Product NO | 96 (=DA1) | R | |
↓↓↓ 以下 独立アドレス設定部分(#2,#3,#4) | ||||
#2アドレス =CV562 + CV563*256 | ||||
CV562(50) | 下位アドレス | 2(0-255) | R/W | |
CV563(51) | 上位アドレス | 0 (0-7) | R/W | |
#3アドレス =CV564 + CV565*256 | ||||
CV564(52) | 下位アドレス | 3 (0-255) | R/W | |
CV565(53) | 上位アドレス | 0 (0-7) | R/W | |
#4アドレス =CV566 + CV567*256 | ||||
CV566(54) | 下位アドレス | 4 (0-255) | R/W | |
CV567(55) | 上位アドレス | 0 (0-7) | R/W | |
↑↑↑ | ||||
CV572(60) | 復帰指定、Quick Address設定有効化 | 0b.0000.0100(4) | R/W | |
BIT7,6,5,4 | 復帰指定有効化 (F4,F3,F2,.F1) ※各出力ポートが連続モードのときに、電源スタートで最終の状態に復帰します。 |
(0000) | R/W | |
BIT3 | NOT USED | - | R/W | |
BIT2 | Quick Address Programming Mode | 1 | R/W | |
BIT1,0 | NOT USED | - | R/W | |
CV573(61) | ラッチ、トグル設定 | 0 | R/W | |
BIT7,6,5,4 | ラッチ (F4,F3,F2,.F1) | 0 | R/W | |
BIT3,2,1,0 | トグル (F4,F3,F2,.F1) | 0 | R/W | |
CV577(65) | 状態記憶 | 0 | R/W | |
BIT7,6,5,4 | NOT USED | 0 | R/W | |
BIT3,2,1,0 | 出力状態 アクティブ/非アクティブ (F4,F3,F2,.F1) |
0 ※書込みも可能ですが基本的には読み出し専用です。 |
R/W | |
CV578(66) | 各出力ポートの状態 (F4b,F4a,F3b,F3a,F2b,F2a,.F1b,F1a) | 0 ※書込みも可能ですが基本的には読み出し専用です。 |
R/W |