DA1.5 (アクセサリデコーダ)                        2007/04/15 更新


 


(寸法74*64mm) 
※製品には、配線材、DCアダプター等の電源を含みません。
旧バージョンはこちら

 

1.DA1の開発コンセプト

1.1.両極性ポイント駆動

 

1.2.外部電源仕様

1.3 各種ファンクション

1.4. プログラミング方法

2.仕様

項目

内容

DCC動作電圧 7V - 27V (絶対定格 27V)
外部入力電圧 DC 0V-20V(絶対定格25V)
極性逆接続保護
出力電流 各出力 連続 1A   瞬間2A(1sec以内)
合計出力 5A以内
※連続出力は、放熱無限大の条件です。
アドレス設定 1-2044
1ch/4がデコーダアドレスです。
残り3つも別途アドレス設定が必要です。
プログラミングモード 全プログラミングモード対応
及び独自拡張プログラミング方式
CV値リセット CV520(CV8)=103の書き込みで出荷時状態にリセット
動作温度 -30℃〜75℃
   
 

2.実質出力電流について

実質的な出力可能電流は、放熱状況に依存します。一般仕様のデータはあくまでも、理想的なデータです。
出力ドライバICには、熱遮断回路が組み込まれていますが、それに依存すべきではありません。
DA1の実機上の表面温度を測定したので参考にしてください。

測定には、抵抗負荷をつなぎ電流とICの表面温度を測定しました

連続電流

状況

0.5A 約57℃で安定
0.6A 約65℃で安定
0.7A 約70℃で安定
1A 約30秒で75℃を超えさらに上昇をつづける。
   
以上の状況から連続運転では、0.5A前後で考えるのが安全と思われます。また、数秒程度の短時間の作動であれば1Aでも問題ないと考えられます。また、電磁石ポイントの転換では実質通電時間は、100-200msecなので、2Aに達しても問題ないと思います。

3.ファンクションの設定

3.1 初期状態

DA1のファンクションは、次のようなモータードライバーで構成されています。各出力は、OUTA,OUTBで構成されます。
初期状態は、ポイント転換用にセットされています。日本製の2線式で、コイルの極性を換えて転換させる方式のものに対応します。海外で多く見られる3線式には使用できません。

3.2 多目的用途

DA1のファンクションは、モータドライバーを使っているために、OUTA,OUTB共にONという操作は不可能ですが、極性の転換できる出力として使用できます。また、PWM制御も行っているので、粒度は荒いですが、白熱灯の明るさを調整したり、モータのスピードを調節することも可能です。LEDでは、点滅しているように見えるかもしれません。また、拡張効果も用意していて、踏み切りのランプの表現や、灯台の明かりの表現、暖炉の表現なども可能となっています。

3.3 設定詳細

3.3.1 ファンクション毎の設定

F1-F4とCV設定の関係は以下のとおり

F1

CV515 タイマー設定
CV545 FX設定
CV549 PWM設定
CV553 FXレート設定

F2

CV516 タイマー設定
CV546 FX設定
CV550 PWM設定
CV554 FXレート設定

F3

CV517 タイマー設定
CV547 FX設定
CV551 PWM設定
CV555 FXレート設定

F4

CV518 タイマー設定
CV548 FX設定
CV552 PWM設定
CV556 FXレート設定

 

3.3.2 タイマー設定(CV515−CV518)

各CVは連続して、F1-F4に対応しています。0で連続モード、それ以外は、1単位約100msecで、連続モード以外では時間が経過すると、ファンクションは、OFFとなります。タイマーは約0.1秒から25.5秒まで設定できます。

 

3.3.3 FX設定(CV545−CV548)

各CVは連続して、F1-F4に対応しています。

ビット位置 機能名 仕様
BIT7 ディレクション(DIR) OUTAとOUTBの指令を交換します
OUTA -> OUTB ,OUTB -> OUTA
BIT6 リトリガ(Retriger) タイマーを使用しているときに、延長されます。
BIT5 フラッシュ(Flash) 点滅します。
FXレートで点滅の速度を調節できます。
BIT4 オルタネート(Alternate) 極性が切り替わりながら交互に点滅します。
FXレートで点滅の速度を調節できます。
BIT3 フリッカ(flicker) ランダムに明滅します(たとえば炎の表現に有効です)
FXレートで明滅の速度を調節できます。
BIT2 ビーコン(beacon) 灯台の灯のように、回転しているようなイメージを表現します。
FXレートで点滅の速度を調節できます。
BIT1 ダブルストロボ(double strobe) "---**-------**---"のように間をおきながら、2回づつ点滅します 
FXレートで点滅の速度を調節できます。
BIT0 ストロボ(strobe) "---*-------*---"のように点滅します。

FXレートで点滅の速度を調節できます。

※フラッシュでは、等間隔に点滅するのに対し、ストロボでは
点灯しているタイミングは一瞬です。

BIT0-5は、同時に2つ以上選択してはいけません。

3.3.4 PWM設定(CV549-CV552)

各CVは連続して、F1-F4に対応しています。PWM周波数は約100Hzでデューティー比を 0-255の範囲で変更します。

3.3.5 FXレート設定(CV553-CV556)

各CVは連続して、F1-F4に対応しています。レートタイミングは、1単位で約10msecです。

3.3.6 ラッチ、トグル設定(CV573)

ビット位置 機能名 仕様
BIT7: F4の設定
BIT6: F3の設定
BIT5: F2の設定
BIT4: F1の設定    
ラッチ(Latch) OFF命令は無視されます。
※一般的なコマンドステーションでは非常に重要なので参照してください
BIT3: F4の設定
BIT2: F3の設定
BIT1: F2の設定
BIT0: F1の設定    
トグル(Toggle) OUTBのON指令で OUTBをON
OUTAのON指令でOUTBをOFF

※Latchと組合わせて使います

 

3.4 ラッチモード(Latch),トグルモード(Toggle)について※重要!!!

ラッチモードは、F1-F4に対して設定するもので CV573(61)で設定します。このラッチの概念は重要なので気をつけてください。

一般的なコマンドステーションでは、ポイント切替機能に特化していて、定位/反位の制御のみになっています。

アクセサリデコーダでは、基本は、F1-F4各々に2つの出力が定義されています。各々OUTA,OUTBとすると。

となり、2つのFXがあるような形になっています。したがって、4FXアクセサリーデコーダには潜在的には、8FX分あることになりますが、実際には、OUTA/OUTBはペアーで使うことを想定しています。

コマンドステーションによってはアクセサリーデコーダの操作方法は、2通りになります。

  1. 反位(Thrown)ボタンを押すと、OUTA =on 指令をおくり、 離すと off 指令を送ります。
    定位(Closed)ボタンを押すと、OUTB=on  指令をおくり、 離すと off 指令を送ります

  2. 反位(Thrown)ボタンを押すと、OUTA =on 指令をおくり、 一定時間後 off 指令を送ります。
    定位(Closed)ボタンを押すと、OUTB=on 指令をおくり、 一定時間後 off 指令を送ります。

1..のタイプのコマンドステーションでは、ボタンを押しつづけることで例えば、アクセサリー上でクラクションを鳴らしたりといった押しボタンのような、FX操作は可能ですが、駅の照明を点灯するなどのいわゆる、スイッチ操作はできません。ボタンを離すと消えてしまいますから。。。

2.のタイプのコマンドステーションでは、ボタンを押しつづけていても、自動的に offにされてしまうので、ポイント操作しか不可能になっています。

そこで、DA1では、Latchモード、Toggleモードを導入しました。
Latchモードでトグルモードにしたときには。
OUTB=on  定位(Closed)ボタンを "onスイッチ", OUTA=on 反位(Thrown)を "offスイッチ"、として取り扱います。原理としては、off 指令を無視し、OUTA=onを off 指令として代替することです。トグル設定をすることを忘れないでください。これによって、1,2タイプのコマンドステーションでFX操作が可能となります。

つまり、Latchモードにしないと、DA1では、ポイント操作しかできないということになります。

3.3.5 状態記憶について(Resume)

連続モード時に限って、状態記憶の設定をすることができます。この設定を行った場合、電源を一旦切断しても、元の状態で動くことが可能です。レイアウト上のランプその他を使っている場合は、積極的に使用すると便利です。また、Tortoiseスイッチの様にストールモーター式の場合には、必須の機能です。

 

4.プログラミング方法

4.1プログラミング方式概要

3.CV値一覧

※CV番号でカッコの中の数字は互換モード時のCV番号です。
一般的なコマンドステーションは正式なCV番号に対応していませんので、出荷時はこの互換モードに設定しています。

CV 説明 デフォルト R/W
CV513(1)

アクセサリ下位アドレス
(アクセサリアドレス=CV513 + CV521*256)

1(0-255) R/W
CV515(3) F1動作時間 (*100msec、0で連続モード)  R/W
CV516(4) F2動作時間 (*100msec、0で連続モード)   2 R/W
CV517(5) F3動作時間 (*100msec、0で連続モード)   2 R/W
CV518(6) F4動作時間 (*100msec、0で連続モード)   2 R/W
CV519(7) 製造会社バージョン番号 16 R
CV520(8) 製造会社ID 103(SNJPN)

※103を書き込んだ場合には、すべてのCV値をデフォルト値にリセットします。

R (W)
CV521(9) アクセサリ上位アドレス 
(アクセサリアドレス=CV521*64 + CV513)
0 (0-7) R/W
CV541(29) Configurations supported  0b.0100.0000 R/W
BIT7 0: 互換モード
1:アクセサリモード
0 R/W
BIT6 0:デコーダアドレスモード
1:出力アドレスモード
1 R
BIT5 0: 一般アクセサリデコーダ
1: 拡張アクセサリデコーダ
0 R
BIT0-4 NMRA予約 0 R
CV545(33) F1のFX設定 0b.0000.0000 R/W
BIT7 ディレクション(DIR) 0 R/W
BIT6 リトリガ(Retriger) 0 R/W
BIT5 フラッシュ(Flash) 0 R/W
BIT4 オルタネート(Alternate) 0 R/W
BIT3 フリッカ(flicker) 0 R/W
BIT2 ビーコン(beacon) 0 R/W
BIT1 ダブルストロボ(double strobe) 0 R/W
BIT0 ストロボ(strobe) 0 R/W
CV546(34) F2のFX設定 0b.0000.0000 R/W
CV547(35) F3のFX設定 0b.0000.0000 R/W
CV548(36) F4のFX設定 0b.0000.0000 R/W
CV549(37) F1のPWM設定 255 R/W
CV550(38) F2のPWM設定 255 R/W
CV551(39) F3のPWM設定 255 R/W
CV552(40) F4のPWM設定 255 R/W
CV553(41) F1のFXレート (*10msec) 2 R/W
CV554(42) F2のFXレート (*10msec) 2 R/W
CV555(43) F3のFXレート (*10msec) 2 R/W
CV556(44) F4のFXレート (*10msec) 2 R/W
CV561(49) Product NO 96 (=DA1) R
↓↓↓ 以下 独立アドレス設定部分(#2,#3,#4)
#2アドレス  =CV562 + CV563*256 
CV562(50) 下位アドレス 2(0-255) R/W
CV563(51) 上位アドレス 0 (0-7) R/W
#3アドレス  =CV564 + CV565*256 
CV564(52) 下位アドレス 3 (0-255) R/W
CV565(53) 上位アドレス 0 (0-7) R/W
#4アドレス  =CV566 + CV567*256 
CV566(54) 下位アドレス 4 (0-255) R/W
CV567(55) 上位アドレス 0 (0-7) R/W
↑↑↑
CV572(60) 復帰指定、Quick Address設定有効化 0b.0000.0100(4) R/W
BIT7,6,5,4 復帰指定有効化 (F4,F3,F2,.F1)
※各出力ポートが連続モードのときに、電源スタートで最終の状態に復帰します。
(0000) R/W
BIT3 NOT USED - R/W
BIT2 Quick Address Programming Mode 1 R/W
BIT1,0 NOT USED - R/W
CV573(61) ラッチ、トグル設定 0 R/W
BIT7,6,5,4 ラッチ (F4,F3,F2,.F1) 0 R/W
BIT3,2,1,0 トグル (F4,F3,F2,.F1) 0 R/W
CV577(65) 状態記憶 0 R/W
BIT7,6,5,4 NOT USED 0 R/W
BIT3,2,1,0 出力状態 アクティブ/非アクティブ
(F4,F3,F2,.F1)
0
※書込みも可能ですが基本的には読み出し専用です。
R/W
CV578(66) 各出力ポートの状態 (F4b,F4a,F3b,F3a,F2b,F2a,.F1b,F1a) 0
※書込みも可能ですが基本的には読み出し専用です。
R/W

 

3.ご注文方法


4.デコーダ製品保証について